ヨガムーヴの特徴のひとつが「動き続ける」こと。
動き続けるといってもフローヨガのようにひとつのポーズから次のポーズへとどんどん移行するだけではありません。
ひとつのポーズの中でも動き続けるのです。
一般的にヨガと言えばポーズ中は止まっているイメージが強いですよね。
ストレッチの権威、山本利春先生らのグループの研究「ディトレーニング中のストレッチングが筋量に及ぼす影響」では、トレーニングで筋肥大をした後、トレーニングを中止してもストレッチを行うと筋量の減少が緩やかになったとあります。
この研究はストレッチを行うと筋肥大するという動物実験を人間で行うとどうなるのか?という興味深いものだったのですが、動物実験で効果が見られた最短時間の20分伸ばし続ける(10分では効果がなかった)方法では被験者が「苦痛」を示したため、10分を2セットに変更したそうです。
そうなのです、伸ばし続けるのは結構つらいのです。あなたもヨガのあと、イタタタタタタタッとなったことないですか?
特に陰ヨガなどは5分以上も同じ姿勢を取り続けることがあります。陰ヨガにも様々な効果があることがWebサイトで紹介されています。私が興味を持ったのは筋よりも関節や結合組織にアプローチするという記述。私の調べた限りストレッチが関節包に働きかけるとは言えないというエビデンスしかないので、もう少し調べてみたいと思います。
一方ヨガムーヴはどこかが常に動き続けています。
なぜ動き続けるのか?
ヨガは修行の方法でもあるので、ある程度の苦しみには耐えなければいけないのかもしれませんが、私は苦しいのが嫌いです(笑)
そもそもヨガムーヴは修行やヨガのためのヨガではなくヨガの動きを利用した運動療法という位置付けです。
ですからムーヴヨガではなくヨガムーヴなのです。
苦痛を伴うほど伸ばし続けるヨガは基本的に行いません。これが一つ目の理由です。
ヨガムーヴでは効率良く筋の柔軟性を上げるために反射を利用します。
ひとつは相反抑制、もうひとつはレンショウ抑制です。
詳細は割愛しますが、相反抑制とは筋肉を縮めると反対側の筋肉(拮抗筋)がゆるむという反射です。
ヨガムーヴでは筋肉を働かせることで拮抗筋を伸ばしていくため、動きを伴います。
ウォーリアⅠというポーズの導入部分では骨盤を立てるように大殿筋を使うことで、腸腰筋をストレッチします。
レンショウ抑制とは筋肉が強い収縮をした後、その筋自体がゆるむ反射です。
ピジョンバリエーションというポーズでは、上の写真で膝を伸ばす方向に力を入れ大腿四頭筋を収縮させます。
そのあと下の写真のように体を前に傾けながら膝を曲げていくことで大腿四頭筋を伸ばすという動作を繰り返します。
このように反射をうまく引き出すためというのが動き続ける二つ目の理由です。
日常動作やスポーツなどにおける不良動作は、文字通り動作中に発生します。
そのためスタートポジションと最終のポーズに移行するまでの過程が重要になるのです。
ポーズが完成したところで修正を加えても、なかなか不良動作の改善にはつながりません。
動きを修正をするには、当たり前ですが動かなければいけません。
これが三つ目の理由です。
動き続けるYOGA MOVE®、ぜひ違いを感じてみてください。
ー【YOGA MOVE®】杉山匡人ー
コメントをお書きください